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日曜日, 12月 02, 2007

限界集落

サンデープロジェクトで、限界集落を取り上げていた。

限界集落とは住民の半数が65歳を越えており今後存続することが困難な集落だ。冠婚葬祭など自分達の力で維持できなくなる。55歳以上が半数を超える場合を準限界集落という。 限界集落は国内に現在7878あるとされており、その中で10年で消滅するとされる集落は423あるという。

近年、あちこちで雨も降らないのに山が崩壊するという現象が怒っているが、実はこの限界集落の急増と不可分に結びついているという。

これらの集落に共通に見られるのは、国による植林政策に端をほっしているということだ。50年代住宅の需要が旺盛だったため、国は針葉樹の植林に対して補助金を出してまで奨励した。もともと日本の天然林はほとんどが広葉樹だったが、国や県が補助金を出して針葉樹の植林を奨励したため4割が針葉樹となった。田んぼを売って植林したためである。

しかし、国産杉の丸太の木材価格の80年をピークに1/3におちた。安い輸入木材に押された結果だ。 一度田んぼに植林すると、伐採されるまで数十年はその土地からの収入は無い。そのため、生計がなりたたなくなり、人々は土地を出て行く。 これで林業を放棄するものも続出。杉は植林して40年で売れるので、50年代に植林した人の多くは一度も売らずに放置し、8割近くが放置状態とされる。

その結果、山の手入れが十分にできなくなったため、山の保水能力が下がり、斜面の地すべり現象がおこっているという。針葉樹を間伐せずに放置すると木が密集する。広葉樹ほど葉が落ちないので、太陽の光が入らず下草が生えにくい。そのため土が乾き、地すべりを起こしやすくなる。

植林と耕作放棄により限界集落が急増している事実は、国土を痩せさせ災害の危機をふやしているだけでない。食料自給率が39%と先進国の中で極端に悪いこの事実に、国としての危機感をもたない人はいないだろう。

テレビの映像には、田んぼが広がっていた昔の写真とあわせて、現在の状況が映し出された。そこには、すっかり植林された山か、荒れ果てた田の現状が映し出されていた。林業自体が生計を立てていく事業として成り立たず、人が流出していくため、田畑を維持していくこともできなくなっているのだ。

棚田など相当の技術がなければできない。折角先人が苦労して開拓した耕地がすっかり荒れている。
限界集落で生きている人たちは、既に高齢化して、わずかに残った田畑で食料を生産しているのだが、その継続性はきわめて危うい。実は、彼らは先人の技術を残そうと努力している人たちだ。
その集落が消滅しようとしている。 そして、大きな先人の英知と食料を生み出す土地が失われようとしている。

私達の生活そのものが、大変な危機にさらされているのだ。
来週は、第二段として都市部に波及する限界集落が報じられるという。

少しでもなにかできることがあるのであれば、自分の手でなんとかしたいものだ。