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土曜日, 3月 15, 2008

森を守る

先日t、FSC(Forest Stewardship Council、森林管理協議会)という国際的な認証を取得した森の話を番組で報道していたので紹介します。

今、日本の荒れている森が話題になっています。
世代交代、林業離れからくる人手不足が直接的な原因です。木造住宅離れ、輸入木材などの影響で、山での事業では生活できなくなりました。つまり山を管理してくれる人がいなくなってしまったのです。
そのため、離れたところからは木が密集して生い茂り、密林のように見えたところでも、中にはいると1本1本の木が立ち枯れしているような風景を目にします。このような木は手でおしただけでも倒れます。密林の中には日が差し込まず、そのため、とても貧しい空間となっているからのが原因です。このような森は災害に弱い。一度こうなると再生するのに数十年かかってしまうといいます。

山を健全に保つには適当に間伐するなどの管理が必要です。間伐し、地面に日が届くようになると、広葉樹が自然に生えて、実をならし、鳥や虫、動物がいきる条件が増えるといいます。混交林というのだそうです。

FCSという認証はこのように管理された状態の森に対して与えられるらしく、生態系が守られるように肥料も抑制されることが必要です。そしてもうひとつ、この認証の特徴は、その管理が維持されるような経済的な基盤が確立されるているかどうかも審査の対象となるということです。

かつて、間伐材は安価な木材として重宝されましたが、搬出コストが売買コストを上回り、山から出荷されることがなくなった地域もあります。経済的な基盤が確立しないと事業として成立しなくなり、結果として管理が継続できなくなります。

FSC取得には認証のための300万円やその他経費などがかかるそうです。それを取得したら付加価値がつくのではないか?という思いで、取得したという山もあると番組では報道していました。

FSC取得には経済的基盤が確立されることも審査されるわけですが、それが日本の中でどのように担保出来るのか?取得を代行するリサイクル業者による試行錯誤が始まっているとのことです。報道された荒れた山に居た、再生の主役はは「牛」でした。
放置された森に牛を放牧。人が働くためには下草狩が必要ですが、牛が草をたべるとその作業をしたのと同様の効果がでます。糞尿が草木の肥料にもなります。夕方かえると、乳を絞れば、森を酪農事業でサポートできる可能性がでます。

森はCO2の吸収源としても注目されます。排出ガス規制による排出権取引が進めば、より事業性の安定性がひろがることになるでしょう。

FCS認証は、管理された森を市場原理から排除しないように考案されたものです。消費者が、環境保護のために必要だと思えば、そのためにいくらかのコストを負担することあできるよう識別されています。

今後の成長は消費者しだいともいえます。

個人的には是非応援したいと思う。

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